<特集>ネットの広告は効果が出るのか?

(中小機構「ITプラットフォーム」メールマガジン2022年11月10日号より転載)

広告は見たくない!?

先月、Googleを傘下に持つ米Alphabetは、2022年第3四半期(2022年7月~9月)の決算を発表しましたが、27%という大幅な減益でした。その原因として、主力の広告事業が伸び悩み、前年同期は41%増だったものが、6%増に減速しました。特に、YouTubeの広告収入が2%減と、初めての減収でした。

広告は多くの消費者にとっては見たくないものです。私もYoutubeは有料契約をして広告を非表示にしています。広告が非表示のYoutubeは快適なものです。こういった消費者が増え、広告主としても広告の効果を実感できていない方が多く、そのため、不況になると真っ先に経費削減の対象になっているのではないかと考えます。

一方で広告を使って顧客を獲得し、成果につなげている事業者も多数存在します。その差はどこにあるのでしょうか?

はじめての広告で失敗すること

ネットの広告に取り組む中小事業者は増えています。とくに、持続化補助金に採択されて、その中の費用で広告費を確保している申請書を見かけます。ただ、はじめての広告では、どうしていいかわからず丸投げで外部に広告を委託して、よくわからないうちに予算が消化されてしまうケースが散見されます。

これは広告に限らずですが、よくわからないものを丸投げで外注して成果が得られることは少ないです。ホームページにしても、SNSにしても、ネットショップにしても同じです。

広告の場合でも実施前に勉強して、どのような広告文面がよいのか、どんなバナー写真がよいのか、事業者のみなさんが主体的に考えるべきものでしょう。

ライバルの広告を調べて、自社でも勉強してからスタートしよう

まずは同業他社がどのような広告を出しているのか調べてみましょう。Googleで自社が検索されたいキーワードで検索してみてください。例えば「リフォーム 港区」など。表示される広告文面や、広告をクリックしたときに表示されるページがどのような内容か把握してみましょう。どのような点をチェックすべきかは、以下の(1)の記事を確認ください。

SNSであれば、Meta社の広告ライブラリで調べると他社のSNS広告を閲覧できます。

ネット広告について、記事や動画をまとめていますので、これから広告を始めたい方はぜひご一読ください。

(各記事5分程度で読めます、各動画は10分程度です。)

実際に広告を運用する負荷は高いため、外部に委託することも必要でしょう。しかし、広告の効果を出すためには、どんな広告をしたいかは自社で考え、方向性を決めてから、外注するようにしましょう。